禁呪法生命から見るハドラーの精神について。

後でちゃんと感想記事とか書いて清書するかもしれませんがとりあえず。

グランナードはダイの大冒険本編に登場するフレイザードのオマージュキャラクターだが、
バルトス・グランナード・フレイザードの三者は共にハドラーの生み出した禁呪法生命体であり、

禁呪法生命体は創造主の精神を反映して生まれる存在である事から、
彼らを見る事でそれぞれを製造した時点でのハドラーの精神性を推し量ることができる。

初期(ウロド荒野でアバンに封印される以前)のハドラーは人間を面白い玩具だと捉えており、アバンの研鑽やロカの命がけの奮戦に対しても面白がって称える等、人間に対して残酷ではありつつも悪感情は抱いていなかった。
(圧倒的に強い力を持つ存在が自分以外の弱い存在に対して傲慢で残酷な事自体はダイ大世界では普通であり、ありふれた強者の論理に過ぎない)

本編開始前に誕生したバルトスはこのハドラーに対応し、ハドラーのためなら人間世界を破壊し人間達の命を奪う事にもためらいを抱かない一方で、捨てられていた赤子のヒュンケルに哀れみを覚え拾うような奇行も見せており、
それが自分の道理だから殺しているだけで人間そのものに対して悪感情を持ってはいない事がわかる。(頭おかしいよ…)


対してグランナードは人間全体に異常な憎悪と攻撃性を向けており、不愉快なお前らを掃除するために生まれてきたとまで語っているが、これは後期ハドラーの人間に対する悪感情を反映していたものだと考えられる。

グランナードがレイラの挑発に対して見せた苛立ちの反応は、発露の形こそ違えど
ハドラーがヒュンケルの態度に対して抱いた苛立ちと全く同じであった。


ハドラーがヒュンケルに対して苛立ったのは、彼の目に自らを犠牲にしてでも己を封じた時のアバンと同じ理解不能なものを感じ取ったからであるため、
つまりハドラーが抱くようになった「人間の見せる理解不能な力」に対する警戒心・恐怖心と言った否定的な感情の化身がグランナードであるとも言える。
(逆に言えばヒュンケルが余計なことを言ってハドラーにデバフをかけなければそれだけでグランナードの性格は違ったものだった可能性もある)


フレイザードも人間に対しては非常に嘲笑的な態度をとっており、さらにグランナードに通じる攻撃性や殲滅思想を見せていたため、
グランナードは「魔王ハドラー」に創造されたバルトスには似ていないが、
後に「魔軍司令ハドラー」に創造されるフレイザードには似ていると言えるだろう。

これらの事からハドラーの精神は既に魔軍司令時代にかなり近づいていると考えられる。